今回も、失業保険とは直接関係がないお話です。

「退職は、どのくらい前にいえばよい?」で、
「退職する場合、どのくらい前に会社に伝えなければならないかは、就業規則を見れば分かる」
といったお話をしました。

しかし。

驚くべきことですが、
「就業規則って何でしょうか?私は見たことがありません」
という声を頻繁に聞きます。

就業規則は、会社の法律のようなものだと考えると理解しやすいでしょう。
「始業時間が●時で、終業時間が●時」
「休日は土曜日、日曜日、祝日」
「転勤は総合職だけなのか、一般職も転勤があるのか」
「こんな悪いことをすると、解雇することがありますよ」
などなど、会社を運営するにあたって守らなければならないことが書いてあります。

「会社を運営する」
ということからも分かるように、就業規則を守る義務があるのは社員ばかりではありません。
社長も就業規則に違反したり、勝手に変更したりはできないのです。

さて、就業規則、しっかりした会社に勤めている方にとっては
「あって当然」
のものです。

しかし、ベンチャー企業など、内部管理の体制に不備が多い会社だと
「就業規則を見たことがない。そもそも、あるのかどうかすら分からない」
という状況になっていることが多いのです。

「会社は就業規則を社員に渡さなければならない。
あるいは、いつでも閲覧できるよう、職場に備え付けておかなければならない」
と法律でしっかりと決められています。

つまり、就業規則を見せない会社は
「会社ぐるみで違法行為を行っている」
と取られても仕方ありません。

しかし、社員側が「就業規則を見せない=違法」という意識が薄いこともあり、
大きな問題に発展することはまれです。

このため、多くの職場ではこの違法状態が蔓延しており、しかも改善されることもありません。

「就業規則はあるみたいなんですが、社員には見せてもらえません」
という声は本当によく聞くのです。

社員が「就業規則を見せて欲しい」と頼んだだけで怒鳴りつける社長さんとか沢山いますからね。

社員が10人未満で運営している会社は就業規則を作る義務はありません。
しかし、それ以上の社員がいる会社なら、就業規則の作成と備え付けは法律で決められた義務です。

その就業規則が閲覧できない、あるかどうかすら分からない・・・
普通に考えたら、おかしな状態であることは明らかです。

しかし、会社を辞めるときには就業規則の確認は必須事項です。

確認しておかないと、
「退職金を規程よりごっそり減らされる」
「わけが分からない言いがかりをつけられて解雇される」
「解雇に該当するから、失業保険をもらえないなどとウソの脅しを受ける」
といった会社の横柄なやり口に対抗することができないからです。

※以下、補足です。

「解雇」の場合は失業保険はすぐにもらえますが、「懲戒解雇」の場合、
失業保険に3ヶ月の受給制限期間がつきます。

このため、何をすれば解雇で何をすれば懲戒解雇か?
というのは退職後に失業保険をもらう条件に大きく影響します。

しかし、懲戒解雇であっても失業保険がもらえない、
という話にはなりません。

「懲戒解雇にするから、失業保険も出ないぞ」
と脅されたという話はよく聞きますが、信じてはいけません。
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