会社の面接に行ってと「管理職として期待している」
と言われると、ついつい嬉しくなるものです。

高く評価されるのは、誰でも好きですから。

しかし、冷や水をかけるようで恐縮ですが、本当に高く評価されているのでしょうか・・・?

「管理職は、残業代の支給対象外」
「どんどん管理職に昇進させて、残業手当を出さずに終電まで働いてもらおう」
こんな発想で、管理職だらけという職場は珍しくありません。

こういう会社のやり方は正当なのか?を少し考えてみましょう。

確かに、管理職は残業代の支給対象外とされています。
といっても、「管理職」の範囲を誤解している人は、実は非常に多いのです。

「課長」「部長」
という役職がつけば管理職だろう・・・

この発想が、すでに会社の術中にはまっているといえます。

なぜかというと、労働基準法上は、
こういった「課長」「部長」が管理職として扱われるケースはほぼ考えられないからです。

労働基準法に定められた管理職は、
一般の方がイメージしている管理職より、極端に範囲が狭くなっています。

労働基準法上で管理職と見なされる範囲は、具体的には次の条件を満たす者とされています。

1.経営と利害関係を共有し、一体となっている
2.経営者として妥当な報酬および権限を与えられている
3.上司の指揮監督下におかれない。
4.休日の取り方も、自由

課長以下で、上記に該当することはまず考えられません。部長でも微妙です。
条件を満たさないということは、すなわち管理職でなないことを意味します。

社内的に呼ばれる管理職と、労働基準法上の管理職はその範囲が全く違うにもかかわらず、
その範囲を会社側が勝手に拡大解釈しているのです。

この論法がなぜか広まってしまったせいで、
「残業代を払わずにすませるために、昇進させる」
という人件費削減テクニックが生まれてしまいました。

もちろん、これは誤りで何の根拠もないテクニックなのですが、
それに納得している人がほとんど、というのが現実です。

「私は、管理職なのかなあ・・・」
と疑問を持たれた方は、「会社に遅刻して、文句を言われないかどうか?」
を想像してみてください。

上司に遅刻をとがめられるなら、その時点で管理職には該当しません。
管理職ではなく、「名ばかり管理職」です。

しかし、大多数の方はこういった疑問すら抱かないことでしょう。

このように、社内で言う「管理職」の範囲にだまされて、
支給されるはずの残業代をもらっていない人がゴロゴロおられるのです。
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