退職後は、所得税や住民税、健康保険料、年金保険料といった各種の税金・社会保険料を自分で支払っていく必要があります。

サラリーマン時代は会社が代行して納付してくれていましたので、それほど気にならなかった人も多いと思います。

しかし、自分の財布からお金を払うとなると、その負担をずっしりと感じることになります。

特に多くの人が悩むのが、国民健康保険料です。

というのは、国民健康保険料の保険料は、びっくりするほど高額になることが多いからです。

毎月4万、5万の請求が来ることは珍しくありません。

なぜ、高くなるのかという理屈の説明は今回の主眼ではないので省きます。

さて、あまりに国民健康保険料の負担が大きいと、「何とか支払いから逃げる方法はないか」と考えてしまうのも無理はありません。

ネットで検索すると、「国民健康保険料は2年で時効にかかるので、2年間逃げおおせれば払わなくて済む」などと書いてあるサイトが見つかります。

このような情報を信用して実行に移すと、大変なことになります。

なぜかというと、「国民健康保険料が2年に時効にかかる」ということが、現在ではそもそも間違っているからです。

というのは、国民健康保険料は、実は「国民健康保険税」という税金扱いだからです。

以前は、自治体によって国民健康保険料(2年で時効)と国民健康保険税(5年で時効)とでバラバラで、実際に2年で時効になるケースもありました。

しかし、「回収できる期間は長い方がいい」と自治体が考えるのは当然のことで、多くの自治体が雪崩をうって「国民健康保険税」方式にシフトしました。

東京23区も、現在ではこの「国民健康保険税」となっています。

このような環境の変化を把握せず、ネットで検索して出てきた情報を鵜呑みにしていると「預金差し押さえ」や「転職先への給与差し押さえ」といった実害を被ることになります。

なぜ、ネット上では「2年で時効にかかる」と書いてあるサイトが多いのかというと、それが昔は正しかったからです。

しかし、今は正しくありませんし、それを信じて被害を被ったからといって、誰も助けてはくれません。

拾った程度の情報を頭から信じるのは危険である、ということだけは頭の片隅に置いておきましょう。

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