会社から解雇される。

あまり想像したくないですが、このご時世、誰の身に降りかかるか分からない事態です。

さて、解雇されると、解雇予告手当というお金がもらえることはご存じの方が多いと思います。

といってもこの解雇予告手当、解雇されたら必ずもらえる訳ではありません。

解雇までに30日を切っている場合に、切っている日数分、給与と同額のお金をもらうことができます。

少し分かりにくいのですが、例えば解雇まで20日しかないような場合は、20日分の解雇予告手当がもらえるということです。

必ず30日分出ると考えている人が多いのですが、そうではないので注意しましょう。

解雇まで30日以上ある場合は、解雇予告手当は出ません。

つまり、「2ヶ月後に解雇します」「来月の月末で解雇します」といったような場合は、解雇予告手当をもらうことはできません。

これは、解雇予告手当が「突然解雇されたら、生活に窮する社員が多いだろう」という配慮から設けられた制度だからです。

逆にいうと、解雇まで時間的余裕がある場合は、解雇予告手当は支払わなくていいだろう、ということです。

さて、この解雇予告手当の支払いですが、処理に詳しく無い経理担当者に任せると「最後の給料と一緒に振り込んでおきます」となりがちです。

しかし、これは実は違法な処理になってしまうのです。

というのは、解雇予告手当は解雇される当日までに支払わなければならない、と定められているからです。

最後の給与は、退職後しばらくたってからですから、給与と同時支払いはダメ、ということになります。

「そんなの、大して差はないでしょう?」
確かにその通りです。

しかし、解雇予告手当は給与ではありませんので、会社が倒産しても優先的に支払われる給与に比べると、請求権として弱いのです。

万が一、解雇された直後に会社が倒産した場合、給与は出ても解雇予告手当は踏み倒される、といった事態は十二分に起こりえます。

心配しすぎといえばそうなのですが、リストラに励むような会社はすでに資金繰りが危なくなっていることも珍しくありません。

用心に越したことはないでしょう。
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