遠い国の話に聞こえますが、景気は回復しているそうです。

確かに、企業業績は上向きですが、働いている身としては、その恩恵に全くあずかっていない・・・というのが大多数の方の実感ではないでしょうか。

ところで、企業業績が良いと、リストラなどはグッと減ると考えがちです。

しかし、これ、実は逆なのです。

リストラをするには、割増退職金など、企業にとって一時的に大きな金銭的負担が発生します。

このため、「本当にカツカツの企業は、実はリストラさえできない」のです。

こういった企業が、業績回復によって多少の余裕が出てきた場合・・・業績が良いのにリストラ、という悲劇が起こるのです。

例えば、日本を代表する某電気メーカーは、業績が大きく回復したらすぐに子会社の生え抜き社員250人全員のクビを切りました。

恐ろしいことに、業績が良いときにリストラを断行できる経営者の方が、今は評価されたりします。

さて、景気が良くても悪くてもリストラされる恐怖から逃れられない気がしてきましたが、実は世の中でいうリストラは、その多くが違法な状態で行われています。

というのは、労働基準法上、そう簡単に解雇は認められていないからです。

例えば、役員が報酬を返上したり、会社が資産を(業務に支障が出ない範囲で)どんどん売却して、「それでも人を切らないと、経営が成り立たない」という状態のときに、初めて解雇の正当性が認められるからです。

世の中で行われているリストラを見ると、末端社員はどんどん解雇されているにも関わらず、役員は相変わらず高給を受け取っていることが多く、これでは解雇の正当性はとても認められないでしょう。

もちろん、リストラ=解雇ではありません。
あくまで退職希望者を募るという形を取れば、解雇の正当性を満たす必要はありません。

しかし、このため、「希望退職者募集の名を借りた、実質的な解雇」が横行する結果になってもいるのです。

景気が良くても悪くてもリストラされる可能性は残りますが、それでも会社の言いなりになって辞める必要はありません。

社長が役員報酬をがっぽり取っているのに実質的なクビ切りなどをするのは違法なのですから、少なくとも「早期退職」扱いを狙って、退職金の上乗せなどを求めましょう。
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