前回
「失業保険をもらいながらアルバイトしても、不正受給にならないポイント」
では、失業保険をもらいながらアルバイトをすることは、ハローワークも公式に認めているといったお話をしました。

しかし、失業保険を受給している時期にアルバイトをする場合、少数ですが、気をつけなければならないポイントがあります。
何も考えずにアルバイトに没頭していると、思わぬ落とし穴にはまってしまうのです。

「失業保険をもらっていても、アルバイトはし放題なんだ!」
と思って正社員と同じような時間帯で仕事をしていると、早々とこの落とし穴に落ちます。

何が起きるのでしょうか?
いきなり、失業保険の受給自体をカットされてしまうのです。

理由は簡単です。
「週20時間以上働く場合は、雇用保険への加入義務が発生する」
からです。

雇用保険に加入する=就職した、ということです。
あなたが、仮に1,2ヶ月後には辞める短期アルバイトのつもりであったとしても関係ありません。

再就職扱いになった以上、失業保険はカットされてしまうのです。

法改正前は、週20時間以上の労働時間であっても「1年以上雇用の見込み」という別条件を満たさないと、
雇用保険に加入できませんでした。

「1年もの雇用は見込めない」という逃げ道があったため、再就職となることは少なかったのですが、
現在はちょっと頑張って生活費を稼ごうとするとすぐにこの条件に引っかかってしまいます。

「なんか酷い話ですね。労働者が不利な方向にばかり法律は改正されているんですか?」
いえ、この件についてはむしろ逆です。

雇用保険に加入できない人が多かったので、加入できる条件を緩和したんですね。

平成22年4月1日から、「1年以上雇用の見込み」から、「31日以上雇用の見込み」に大幅に加入条件が緩くなったのです。
時期からお分かりいただけるかも知れませんが、リーマンショックを受けて派遣切りが社会問題になったため、このように法律が改正されたのです。

なかなか雇用保険に加入できなかった非正規社員の方には良い法改正であることは間違いありませんが、
失業保険をもらいつつ、アルバイトで生活費を補填しよう・・・という方には思わぬ副作用が出てしまっているのです。

さらに落とし穴があります。
週40時間以上の労働時間がある人は、31日以上雇用される見込みがあるかどうか関係なしに、雇用保険への加入義務が発生します。

「アルバイトなので、雇用保険は関係ない」
と油断して長時間労働をしていると、再就職扱いになって失業保険を打ち切られます。

このあたり、学生時代のアルバイト経験をそのまま持ち込んでしまって落とし穴に落ちる方は決して少なくありません。
ちなみに学生の身分がある方がアルバイトを長時間しても、雇用保険に加入義務は発生しません。
(夜学の学生など、一部例外を除く)
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