最低限の時給は、都道府県別に厚生労働省が定めています。

簡単にいえば、「この地域では、最低でも、この金額の時給を支払いなさい」と国が企業に強制しているのです。

2,014年度の全国平均では780円で、前年から16円のアップとなります。

この最低賃金は10月1日から適用されます。

今年の大きなトピックとしては、「すべての都道府県で、生活保護との逆転現象が解消された」こととされています。

これは何かというと、「働いている人の最低賃金が、生活保護を受けている人がもらう金額より低い」という理不尽な現象のことです。

2,013年度は、この逆転現象を起こしている都道府県が5つもありましたが、今年は全ての都道府県で「働いている人の最低時給」の方が上回る結果となります。

しかし、だからといって生活保護を受けている人が「それなら働こう」という状況にはならないのが難しいところです。

なぜかというと、働いている人は、もらった給与から所得税、住民税、健康保険料、厚生年金保険料、介護保険料、雇用保険料と、あらゆる控除を受けるからです。

一方、生活保護を受けている人は、こうした控除は存在しません。

仕事をしている人が可処分所得で生活保護受給者を上回るためには、今の最低賃金の1.3倍~1.5倍は必要です。

言うまでもありませんが、最低賃金はそんなに高くありません。

自由に使える、いわば可処分所得でいえば逆転現象は全くおさまっていないのが現実なのです。

以前、「働くよりも生活保護を受けている方が経済的に余裕があるとは何事だ」という強い批判があったため、今回はやたらと「逆転現象の解消」が強調されています。

しかし、実質的にはまだまだ逆転現象は存在します。

表面上の、批判回避のアピールに騙されてはいけません。
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