厚生労働省が、「有給休暇の消化を、企業に義務づける」ことを検討していると一部報道で伝えられました。

大筋で、2,016年の春からの施行を目指しているようです。

日本は、国際的に見ても有給休暇の消化率がダントツで低く、多くの人が年間10数日分の有給休暇を放棄している状態が続いています。

有給休暇の消化率が低いまま推移している理由としては、「職場への遠慮がある」「有給休暇の取得を申し出たら、査定に響く恐れがある」などが挙げられています。

そこで、「企業に対して」社員に有給休暇を消化「させる」ことを義務づけようというのが今回の改正の狙いです。

ポイントとしては、上で「」で囲んだように、会社に対して有給休暇の消化が義務づけられるという点です。

社員に「権利」を与えても、雇う側が同調圧力を使って、その権利を行使させないという光景は、会社においては一般的です。

例えば、有給休暇を申請しても「誰もそんなもの取得していない」「営業目標も達成していないのに、休むときだけは一人前だな」などと言われた経験がある人は少なくないでしょう。

上記のような発言で有給休暇の申請を却下すること自体が労働基準法違反なのですが、現実には横行しています。

これだけ聞くと朗報のように思えるのですが、実際の有効性は疑問です。

なぜかというと、有給休暇を平気で却下する上司が一般的なように、会社内部では労働法関連の法律違反はそれこそ日常的に起きているからです。

実際、有給休暇を与えた形にして「納期、間に合わないよね?」と社員に圧力をかけて実際には働かせる、といった手段に出る経営者は必ず現れるでしょう。

「規制さえすれば問題が解決する」といったスタンスがお役所には多く見られるのですが、今回もそれに該当しそうです。

手ばなしで喜ぶのはまだ早いと言わざるを得ません。
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