「ハローワークには、ロクな求人がない」
「ハローワークにある求人は、ブラックばかり」
よく聞く言葉ですが、それを裏付けるような調査結果が厚生労働省から発表されました。

発表によると、平成25年度(平成25年4月~平成26年3月)にハローワークに寄せられた苦情は、9,380件にも及んでいます。

平成24年度(平成24年4月~平成25年3月)の7,783件に比べると、急増といってもいいでしょう。

苦情内容で最も多かったのが「求人票の内容と、実際の労働条件が違っていた」というもので、苦情件数で3,815件。

割合にして、おおよそ41%となっています。

求人票を見て応募してみると「給料の額が違った」「休みが事前に知らされていた条件より少なかった」とうケースです。

例として
「週休2日と聞いていたが、当たり前のように土曜日も出社させられた」
「求人票には、資格手当がつくと書かれていたが実際にはもらえなかった」
「正社員での募集に応募したはずが、日雇いだった」
「日雇いですらなく、請負の仕事だった」
といった事例があげられています。

しかし、実際には調査拒否によって詳細が分からないケースも3割程度あり、求人票の虚偽記載はさらに多い可能性が高いとのこと。

ここまで虚偽求人が横行しているにも関わらず「会社が処分された」という話をさっぱり聞かないのは、逃げ道が用意されているからです。

求人票と違う条件であっても、入社前に説明して本人が納得すればその労働条件が有効になってしまうのです。

例えば、正社員の募集を見て面接に行った場合でも、
「正社員の募集は締め切ったんですよ。契約社員なら枠がまだあるのですが、どうですか?」
と聞かれて同意してしまった場合、契約社員としての労働条件での雇用となります。

問題は、そういった説明をうやむやにして入社させてしまった場合ですが、これはもう「言った言わない」の話になってしまうため、会社側の虚偽説明を立証するのは困難です。

よく、現実にうとい人が「入社にあたって、必ず労働契約書をもらいましょう」と書いていますが、仕事にありつけるかどうか、という状態で会社に向かってそのような要求をできる人はどれだけいるでしょうか。

理屈は確かにそうなのですが、あまり有効ではないアドバイスのように思えます。

ともかく、ハローワークの求人はその審査基準がほぼ「ない」に等しいので、変な求人が大量に混ざっているのは否定できません。

たまに良い求人も出てくるのですが、そういった求人は応募者が多いので、すぐになくなってしまいます。

また、良い会社であれば人が辞めることも少ないので募集がされることも少なくなります。

結果として、ハローワークにぷらっと出向いて目にする求人はあまりお勧めできるものではないものである可能性が高くなってしまうのです。

うっかりブラック企業に捕まってしまわないためには、
「本格的な転職活動を始める前に、ハローワークの求人をチェックしておく」
「ずっと募集している会社は、応募対象から除く」
といった自衛策を講じるしかありません。
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